大阪を拠点とするクリエイターが、自分たちの得意なスタイルで、来場者に楽しんでもらう、同時多発クリエイティブイベント。
日頃から顔の見える関係で声を上げているクリエイターたちが、お互いに関わり合い、同じ日、同じ時間に、いろんな場所でつながって、いつもより多くの人を巻き込んでいく。そして、来場者たちもクリエイターのチカラに刺激を受け、感じていることを声に出し、新たなムーブメントが生まれていく。そんなクリエイティブな一日を目指したのが「DO OR NOT/CREATIVE DAY」です。
飲食、物販、ワークショップ、トークイベントなどが、大阪市内の7会場で同時開催されました。
マルシェには、スイーツや雑貨など5店舗が出店。
ハイパー縁側があるビルでクラフトビール作りを行う「中津ブルワリー」のブースでは、「DO OR NOT/CREATIVE DAY」とコラボしたオリジナルラベルのビール「りんごエール」が登場。会場では、爽やかなリンゴのビールを味わう来場者の姿がちらほら。ちなみにこのビール、イベント運営スタッフが仕込みに参加しています!
アートイベントとしては、「中津アートフェスティバル」を開催。もともと中津で開催されていたアートイベントに、新たなクリエイターがコラボする形で作品を共同制作。入口に設置されたコラボ作品が、来場者を迎えていました。
また、徒歩すぐの場所にある昭和レトロなアパートを改装した施設「アップサイクル中津荘」も第二会場としてオープン。同施設で、地域の魅力発信と地域内外の人が交流する場を開く「なかつもり」が、ランチを提供していました。
イベントのテーマは「想いはGIFT」。
カレンダーに記された記念日や誕生日などの特別な日ではなく、ふと想ったとき、大切な誰かへ、自分へ、ギフトを贈る。そんな贈りものを、会場の所縁にちなんだ「紙」と「印刷」を使って作るというイベントです。
「自由に描いてオリジナルTシャツ・サコッシュづくり」、「博物画スタンプで封筒・飾り紙づくり」、「色を選んで、自分だけの箱づくり」などのワークショップを開催。中でも目を引いたのが、同施設が印刷所だった当時に行っていた「石板印刷」と、レトロな風合いが人気の「活版印刷」の2つの印刷技法を一度に体験できる「石版印刷と活版印刷でメッセージカードづくり」。子どもから大人まで、目をキラキラさせながらカードづくりに夢中になっていました!
出店していたのは、布雑貨&洋服の「naminui」、ちょっと変わったガマ口を作る「空空商會 朝来」、イラストレーターの「サトウノリコ*」、コピーライターの「野村監督」など、まさに多種多様。販売されているアイテムも個性的なものばかりで、こぢんまりとした会場ながら密度の濃い空間でした!
ワークショップとしては、「Scratch Factory」による「天気予報に使えちゃう!?ストームグラス作り」を実施。気温によって瓶の中に結晶が現れるストームグラスを作るというもので、訪問時には男の子が真剣な表情でワークショップに勤しんでいました。
中津会場で紹介した「りんごエール」を瓶ビール&生ビールでいただけるほか、同ビールに使われているりんごの期間限定オリジナルスイーツも登場。「アップルスモアの紅茶フレンチトースト」と「アップルパイティーの飲むケーキ」が提供されていました。
取材班は「アップルスモアの紅茶フレンチトースト」を実食。りんごジャムを挟んだ米粉パンのフレンチトーストに、焦げ目をつけたマシュマロをオン! さらに、りんごのコンポートとアイスも添えられていて、ボリュームたっぷり! 甘くて爽やかなスイーツが会場巡りで疲れた取材班の体に染みました……。
タイムスケジュールには、第一部「クリエイターも経営者も、みんな1人のパパとママ」、第二部「around 30のこれから。ちょっと自分らしい働き方」、第三部「クラウドファンディング支援御礼!公開ラジオ収録の裏番組をステージで!」などのテーマが。子育て世代から若手クリエイターまで、いろんな立場の人たちが、赤裸々なトークを披露。
ちなみに、第三部のトークは、会場1Fのラジオブースで行われていたラジオ番組「はなゑみ」の公開収録にまつわるもの。「夢に向かって走り続ける大人たちから、子どもに残したい言葉を届けるトーク番組」をテーマに掲げ、クラウドファンディングの末に実現に辿り着いたそうです。
現地に到着した時のトークは、第四部「大分×大阪プロデューサー2人会『EZOESAKI』チャンネル公開収録」。大分の総合デザインプロデューサー・江副直樹氏と、大阪の情熱プロデューサー・エサキヨシノリ氏が、本イベントの発起人である3人のクリエイターと共に、「Do」と「Not」について、自由気ままなトークが繰り広げられていました。
クリエイター、事業者、会社員など、思い立ったらまずは動いちゃう「Doしたい人」を巻き込み、逆に巻き込まれながら開催されたこのイベント。最終的に関係者は約80名、会場は7ヶ所に! 大人から子どもまで多くの人に足を運んでいただけ、笑顔にあふれる春の一日となりました。
会場を巡って強く感じたのは、このイベントが「自由」であること。いろんなクリエイターが、自分たちの思うように、好きなことを「Do」している。その姿は、大きな広場で自ら遊びを発見して、一日中遊んでいる子どものような……。
クリエイターは何かの「意味」を作るのが仕事。その縛りから解放されて、「おもろいやん!」の気持ちからスタートしたのがこのイベントであり、クリエイターの本領が発揮されるイベントなのかもしれません。
「DO OR NOT/CREATIVE DAY」は、「Doしたい人」のための大きな広場。来年以降、さらに充実した遊び場になるように準備していきます! それではまた、お会いできることを楽しみにしております!!
text & photo by 眞田健吾(STUDIO amu)